夜にブレイドのドアを開けると、天井の明かりだけがぼんやりオレンジ色に沈む。内装の質感は今でも十分に通用するのに、室内灯の色温度だけが年式を主張してくる。AZE154Hに乗っていると、多くのオーナーが最初に手を入れるのがここになる。
生産終了から10年以上が経った車種でも、LED化の道は残っている。ただし現行車のように全部位そろったキットが並ぶわけではなく、実際に流通しているのは室内灯の3点セットとバックランプのT16球にほぼ絞られる。Amazonで在庫を確認できた5製品を、明るさ・色・価格で並べて比較する。
ブレイドのLEDは室内3点セットとT16バック球の2系統
ブレイドのLED市場は、現行車のように「全灯火セット」で選ぶ形にはなっていない。実際に手に入るのは、室内灯をまとめて替える3点セットと、バックランプ用のT16球。この2系統を押さえれば、DIYで届く範囲はほぼ埋まる。
5製品の早見表
| 製品 | 対象部位 | 特徴 | 参考価格 |
|---|---|---|---|
| 鬼爆閃光 144発 3点セット | 室内灯 | 総発光数144発。今回の中で最大光量 | 1,300円 |
| 超高輝度3030チップ 3点セット | 室内灯 | 3030チップ採用。明るさと価格のバランス型 | 900円 |
| 極LEDルームランプ 3点セット | 室内灯 | 純正球交換型の最安ライン。白色 | 700円 |
| 電球色ウォーム 3点セット | 室内灯 | 純正に近い暖色のまま光量だけ底上げ | 700円 |
| 鬼爆閃光 CREE T16 バック球 | バックランプ | 250ルーメン・2個入り | 2,980円 |
価格は2026年7月時点のAmazon表示で、変動する。5製品はいずれもイネックス(INEX)のブレイド専用設計で、適合はAZE154H/AZE156H/GRE156H、年式H18.12〜H24.4で共通している。室内灯の3点セットから1つ、バックランプにT16球——この組み合わせがブレイドのLED化の基本形になる。
用途別に絞るとこうなる
- 明るさを最優先する:鬼爆閃光144発の3点セット
- 白すぎる光が苦手:電球色ウォームの3点セット
- 安く白くしたい:極LEDルームランプ3点セット(700円)
- 夜のバック駐車が見えない:CREE T16のバック球
室内灯とバックランプは狙う効果がまったく別物になる。室内灯は乗り降りや荷物の出し入れの見やすさ、バックランプは後退時の路面の見え方。両方に不満があるなら、3点セットとT16球を同時に入れても合計2,000円台から4,000円台に収まる。
ブレイド AZE154H のバルブ規格早見表
LED化でつまずく原因のほとんどは、買ってから「形状が違った」と気づくパターン。先に自車のバルブ規格を押さえておけば、その大半は避けられる。
外装のバルブ規格
日本ライティングが公開しているブレイド154H/156H(H18.12〜H24.04)の適合表では、外装の主要部位は次のように整理されている。
| 部位 | バルブ規格 | LED化の可否 |
|---|---|---|
| ロービーム(HID仕様車) | D4S | 非対応(適合表で×) |
| ハイビーム | HB3 | 対応 |
| フォグランプ | H11 | 対応 |
| ポジション(車幅灯) | T10 | 対応 |
| バックランプ | T16 | 対応 |
| ナンバー灯 | T10 | 対応 |
ここで引っかかりやすいのがロービームで、純正HID(D4S)のブレイドは、メーカーの適合表の上でもLEDバルブが「×」=非対応になっている。ロービームを明るくしたい場合はHIDバルブそのものを新しくする方向になり、LED化とは別の話として考えることになる。
なお適合表にはハロゲン仕様車とHID仕様車の両方が載っている。ブレイドは同じ年式でも仕様でロービームの中身が変わるため、自車のヘッドライトを覗いてバーナー(HID)か電球(ハロゲン)かを見分けてから買いたい。
室内のバルブ規格とラゲッジの落とし穴
ブレイド専用として売られている室内灯セットは3点構成で、製品表記による内訳はマップランプ2点とセンタールームランプ1点。つまり前席の読書灯と、天井中央の室内灯をカバーする形になる。
問題はラゲッジランプで、ここだけ3点セットに含まれない。オーナーの交換記録では、ブレイド(E15#系)のラゲッジランプは欧州規格のT10×37という珍しい形状で、オーリスと共通のためか適合バルブが出回りにくいと報告されている。同じ記録では、長さの近いT10×31を試しても収まらなかったとされている。
荷室まで白くしたいなら、3点セットとは別にT10×37を手配する必要がある。ここを知らずに3点セットだけ買うと、荷室のランプだけオレンジ色で取り残される。
もうひとつ、グレードによって天井まわりの灯具の数が変わる個体がある。購入前に天井を見上げてランプの数を数えておくと、点数の食い違いを防げる。
LEDルームランプ3点セットの選び方
3点セットはどれも数百円から1,000円台で、価格差は小さい。そのぶん選ぶ軸は価格ではなく、明るさ・色・車検の3つに集約される。
明るさは発光数とチップで読む
3点セットのスペックは、総発光数(LEDが何発載っているか)とチップの種類で見分けられる。今回の4製品なら、144発を掲げる鬼爆閃光が最も多く、3030チップを名乗る製品がその次、無印の極LEDルームランプが標準的なライン。
発光数が多いほど当然明るくなるが、ブレイドの室内は絶対的な広さがあるわけではない。144発クラスは荷物の積み下ろしまで見えるレベルまで持ち上がる一方、夜間に室内灯を点けたまま走ると視界に映り込む量も増える。乗員が読書灯として使う頻度が高いなら、あえて中位の3030チップを選ぶ手もある。
色は白か電球色かで印象が変わる
純白の6000Kクラスに替えると、室内は一気に現代的な見え方になる。ただしブレイドの内装は黒基調で落ち着いたトーンにまとめられており、純白のLEDを入れると内装色と光の色が喧嘩する感覚を持つ人もいる。
そこで用意されているのが電球色(ウォーム)の3点セット。純正のオレンジ色に近い色味のまま、光量だけを引き上げる作りになっている。純正の雰囲気を壊さずに「暗さだけ」を解決したいなら、白ではなく電球色を選ぶのが正解になる。価格は白色の最安モデルと同じ700円で、色を選ぶことによる金銭的な不利はない。
取り付けやすさと車検
今回の4セットはいずれも純正球交換型。純正の電球を抜いて差し替える構造で、加工や配線の切断は発生しない。作業時間は3か所で10分前後を見ておけば足りる。
室内灯は保安基準で光度が細かく規定される灯火ではないため、色や明るさで車検に落ちる心配は基本的にない。注意が必要なのはむしろバックランプのほうで、こちらは色の規定がある。
室内LED 4製品を比較する
同じブレイド専用の3点セットでも、狙いどころは製品ごとに違う。4つを性格別に並べる。
総発光数144発 鬼爆閃光 3点セット(明るさ最優先)
4製品の中で最も発光数が多く、室内灯を点けた瞬間の変化が最も大きいのがこのセット。荷室に積んだ荷物のラベルが読める、後席の足元に落とした小物が見つかる、といった実感が出るのはこのクラスから。価格は1,300円と最安モデルの2倍近いが、絶対額としては小さい。
暗い室内灯に不満があってLED化を考えているなら、最初からこれを選んでおくと買い直しが起きにくい。
総発光数144発 鬼爆閃光 LEDルームランプ 3点セット(AZE154H/AZE156H/GRE156H 専用設計)
超高輝度3030チップ 3点セット(バランス型)
3030チップを採用した900円のモデル。144発モデルほどの光量はないが、純正比では十分な差が出る。明るくしたいが室内が手術室のようになるのは避けたい、という中間層に収まるのがこのセット。
読書灯として実際に手元を照らす用途が多い人、後席に人を乗せる機会が多い人は、この明るさで足りることが多い。
極LEDルームランプ 3点セット(最安・白色)
700円という価格が最大の特徴。純正球交換型の基本構成で、LED化の入り口としては十分な内容になっている。まず白くしてみて、物足りなければ上位セットに買い替える——という試し方が成立する価格帯。
10年選手のブレイドに大きな金額はかけたくない、でも室内灯のオレンジ色は変えたい。そういう温度感に最も合うのがこのセット。
電球色ウォーム 3点セット(純正の雰囲気を残す)
同じ700円で色味だけが違うモデル。白色LED特有の青みが苦手な人、内装の落ち着いたトーンを崩したくない人向けの選択肢になる。
純正のオレンジ色をそのまま明るくしたイメージで、家族を乗せたときの車内の印象が硬くならない。白色との二択で迷ったら、日常的に後席に人を乗せるかどうかで決めるとぶれない。
バックランプをT16 LEDにする
室内灯と並んで効果が体感しやすいのがバックランプ。ブレイドのバックランプはT16規格で、純正の電球のままだと後退時に路面がほとんど照らされない。
250ルーメンのCREE T16という選択
今回在庫を確認できたのは、CREEチップを使った250ルーメンのT16球(2個入り)。純正のハロゲン球からの差し替えで、駐車場の白線やバンパー後方の障害物が見える範囲が広がる。
価格は2,980円と室内灯セットより高いが、これは室内灯用の小型LEDと違って放熱と光量を両立させる構造が必要になるため。バックカメラを付けていない個体ほど、恩恵は大きくなる。
鬼爆閃光 CREE T16 LEDバック球 2個 250LM(AZE154H/AZE156H/GRE156H 対応)
色と車検の考え方
バックランプは室内灯と違い、灯火の色が保安基準で白色と定められている。青みの強い製品や、色温度を売りにした極端なモデルを選ぶと、車検で指摘される可能性が出てくる。
車検対応をうたう白色のT16球を選び、迷ったら色温度が極端でないものを選ぶ。この2点を守っておけば、バックランプのLED化で困る場面はほとんどない。
取り付けの手順とつまずきどころ
室内灯もバックランプも、工具さえあれば自分で交換できる。ブレイド特有の注意点だけ押さえておく。
用意するもの
必要なのは内装剥がし(樹脂ヘラ)とマイナスドライバー、それに軍手か手袋。マイナスドライバーを直接レンズに差し込むと爪が割れるため、先端に布を巻くか、樹脂製の内装剥がしを使う。
レンズの外し方
室内灯のレンズは爪で留まっているだけで、ネジは使われていない。レンズの縁に樹脂ヘラを差し込み、少しずつ持ち上げると外れる。冬場や寒い車庫では樹脂が硬くなって割れやすいため、暖房を入れて車内を温めてから作業したい。
バックランプはリアゲート内側の内張りを外し、テールランプ側からソケットにアクセスする形になる。
点灯しないときに見るところ
LEDには極性がある。純正の電球と違い、差し込む向きが逆だと点灯しない。点かなかったときは、まずバルブを180度回して差し直す。これで大半は解決する。
それでも点かない場合は、接点の汚れか、バルブそのものの初期不良を疑う。極性を反転させても両方向で点灯しないなら、製品側の問題である可能性が高い。
よくある質問
ブレイドの室内灯は何点セットを選べばいい?
流通しているブレイド専用セットは3点構成が基本で、内訳はマップランプ2点とセンタールームランプ1点。まずはこの3点セットを選べば、前席と天井中央の室内灯はカバーできる。ただしグレードによって天井の灯具の数が変わる個体があるため、買う前に自車の天井を見てランプの数を数えておくと食い違いを防げる。
ラゲッジランプもLEDにできる?
3点セットには含まれない。オーナーの交換記録では、ブレイド(E15#系)のラゲッジランプは欧州規格のT10×37という特殊な形状で、適合するバルブが出回りにくいと報告されている。長さの近いT10×31では収まらなかったという記録もあるため、荷室までLED化したい場合はT10×37を明示している製品を別途探すことになる。
ロービームをLEDに変えられる?
純正HID仕様(D4S)のブレイドは、日本ライティングの適合表でもLEDバルブが非対応(×)になっている。ロービームの明るさを改善したいなら、LED化ではなくHIDバルブの新品交換が現実的な選択肢。一方でハイビーム(HB3)とフォグランプ(H11)はLED対応となっており、前方を明るくしたいならこちらから手を付ける形になる。
明るくしすぎると車検に落ちる?
室内灯は光度が細かく規定される灯火ではないため、明るさや色で車検に影響することは基本的にない。気をつけるのはバックランプで、こちらは灯火の色が白色と定められている。車検対応と明記された白色のT16球を選んでおけば問題は起きにくい。
まとめ:ブレイドのLED化で押さえる3点
ブレイドAZE154HのLED化は、選択肢が絞られているぶん判断はシンプルになる。室内灯は3点セットから1つ、バックランプはT16球、この2つでDIYの範囲は完結する。
明るさを最優先するなら144発の鬼爆閃光(1,300円)、純正の雰囲気を残したいなら電球色ウォーム(700円)、とりあえず安く白くしたいなら極LEDルームランプ(700円)。バックランプはCREE T16の250ルーメン(2,980円)が在庫の確認できた選択肢になる。
最初に押さえるべき落とし穴は2つ。ラゲッジランプは3点セットに含まれず、欧州規格のT10×37という特殊形状であること。そしてロービームが純正HID(D4S)の個体は、適合表の上でもLED非対応であること。この2点を知ったうえで買えば、届いてから形状違いに気づく事故は起きない。
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