屋根のない駐車場に日中ずっと停める車と、通勤先が立体駐車場の車とでは、サンシェードに求めるものが変わる。フロントガラスだけ塞げば足りるのか、前席の横まで覆って中を見えにくくしたいのかでも選ぶ製品が違う。ZCDDS という型式が現行スイフトのどこに当たるのかを先に押さえておけば、通販の商品名に並ぶ別世代の記号に振り回されずに済む。
ZCDDS で選べるサンシェードは3方式
現行スイフト向けに流通しているフロントガラス用は、室内側から留める傘式、室内側のマグネット式、車外からガラスを覆うカバーの3方式に整理できる。前席の左右ガラスは、これとは別売りのサイド用を足す形になる。まずフロントだけで足りるかを決め、次に室内側か車外側かを選ぶと、候補は数点まで絞れる。
| 方式 | 覆う場所 | 留め方 | 畳んだとき | 実売価格 |
|---|---|---|---|---|
| 傘式 | 室内側・フロント | 中央の吸盤とサンバイザー | 傘状に畳んで幅広バンド | ¥2,680 |
| マグネット式 | 室内側・フロント | サンバイザーに磁石ベルト | 巻き取り式・72g | ¥3,980 |
| 車外カバー | 車外・フロント | 両サイドの耳をドアに挟む | 収納袋に入れる | ¥2,680 |
| サイド用 | 室内側・前席左右 | 吸盤 | 2枚セット | ¥3,280 |
価格は Amazon で確認した時点の値で、変動する。
覆う範囲
フロント用の製品にサイド用は含まれず、サイド用の製品にフロントの傘式は含まれない。全席を覆いたいなら、フロント用とサイド用を組み合わせるか、全窓セットを別に探すことになる。
固定方式
傘式は引き紐で骨を開き、中央の吸盤とルームミラー周りのバンドで留める。マグネット式はサンバイザーに磁石ベルトを付けて挟み込む。車外取付はガラスの外側から掛け、両サイドの耳をドアに挟む。傘式は面で密着させやすい反面、骨や柄が内装に当たることがある。マグネット式は内装への接触が少なく着脱が速い。車外取付は外に出て作業する手間がかかる。
収納したときの大きさ
毎日付け外しするものなので、畳んだ状態でドアポケットやシート脇に収まるかどうかが、使い続けられるかを分ける。同じフロント用でも、巻き取って手のひらに収まるものから、傘状に畳んで幅広バンドで留めるものまで幅がある。
ZCDDS は現行スイフトの XG・2WD に当たる型式
スズキ公式サイトの価格・グレード情報では、現行スイフトの型式は ZCDDS・ZCEDS・ZDDDS・ZDEDS の4種で、XG の2WDが 5BA-ZCDDS、XG の4WDが 5BA-ZDDDS、HYBRID MX と HYBRID MZ の2WDが 5AA-ZCEDS、同4WDが 5AA-ZDEDS と割り当てられている。ZCDDS はハイブリッドではないガソリン車 XG の2WDである。
車検証で見る場所
車検証の「型式」欄を見る。5BA-ZCDDS のように接頭の記号付きで記載されている。
発売時期と車体寸法
スズキの新型スイフト発売時のニュースリリースによると、CVT車の発売日は2023年12月13日、5MT車は2024年1月17日。ZCDDS は CVT 車に当たる型式なので、対象になるのは2023年12月以降の車両だ。ボディ寸法は全長3,860mm、全幅1,695mm、全高1,500〜1,525mm、ホイールベース2,450mm。フロントガラス単体の寸法はメーカーから公表されていないため、サイズの合致は製品側の車種専用表記に頼ることになる。
商品名の型式表記と但し書きを読み分ける
現行の一覧に無い記号が並んでいるとき
ZC13S や ZC33S は、スズキ公式サイトに載っている現行スイフトの型式一覧には含まれていない。それでも商品名に「ZC13S/ZCDDS 専用」「ZC33S スイフト ZCDDS」のように世代の違う記号を並べた例が実在する。これは複数世代・複数車種をまとめた表記であって、現行スイフト用に設計されたことを示すものとは限らない。仕様欄に「2023.12〜現行」「5代目」といった年式・世代の限定があるかを見て切り分ける。
「汎用品です」と書かれているとき
商品ページの仕様表示によると、商品名が「新型 スイフト ZC系 ZD系 対応」となっているワイヤー式(ASIN B0H9WMKMXV)には、仕様欄の先頭に「本商品は汎用品です。“表題に記載している車種”に対する専用品ではありません。」と明記されている。商品名の車種表記だけで専用設計と判断せず、仕様欄の但し書きまで下りて読む。あわせて「遮光率99%」「UVカット率99%以上」「4層構造」といった表示は販売者の自社表示であり、共通の試験方法で横並びに比べられる値ではない。数値の大小だけで優劣を決めない。
サンシェードで何がどこまで変わるのか
JAF の公表値が示していること
JAF が公表している真夏の車内温度のユーザーテストでは、2012年8月22日・23日に埼玉県戸田市の駐車場で、晴天・外気温35度の条件下、ミニバン5台の初期室温を各25℃に揃えて正午から4時間測定している。サンシェードを装着した車両は車内最高50℃・車内平均45℃・ダッシュボード最高52℃。対策なし(黒)が57℃・51℃・79℃、対策なし(白)が52℃・47℃・74℃、窓を3cm開けた車両が45℃・42℃・75℃、エアコン作動が27℃・26℃・61℃だった。JAF 自身は「サンシェード対策や窓開け対策をしていても温度抑制効果は低く、人や動物が耐えられない温度となり、車内温度の上昇を防ぐことはできない」と結論を述べている。
自分の車の効果に読み替えられない理由
測定車両はミニバンで、スイフトのようなコンパクトカーで測った値ではない。公表されているのは各条件それぞれの温度であって、条件同士の差を引き算した値が JAF のデータとして存在するわけでもない。読み取れるのは、直射が当たるダッシュボードと車内全体とでは対策の効き方が同じではないという傾向までだ。冷房の代わりではなく、直射が当たる面の保護と、乗り込んだ直後の熱さを減らすための道具として買うものになる。
室内に付ける2方式を比べる
傘式
商品ページの仕様表示によると、ruiya の傘式(ASIN B0GSZ6SYP6)は対応車種を「新型 スズキ スイフト 5代目 ZCDDS/ZCEDS/ZDDDS/ZDEDS型(2023.12〜現行)」と明記している。バネ式の先端がフロントガラスの曲面に±10cmまで自動で追従し、中央部の高耐熱シリコン吸盤(耐熱200℃と表示)で固定する。大型の切り込みとベルクロで、ルームミラーとドライブレコーダーに干渉しない形状。生地は4層の遮光断熱素材で表面にチタンシルバーコーティング、紫外線を99%以上遮断と表示。骨はガラス繊維10本。装着は引き紐の中棒を引いて展開し、ガラスに当てて中央を押し、サンバイザーを下ろして押さえる流れになる。ガラス面へ広く密着させたいならこちら。
ruiya 新型スイフト 5代目 ZCDDS/ZCEDS/ZDDDS/ZDEDS型 専用 サンシェード 傘式 引き紐式 ドラレコ対応
マグネット式
趣味職人のマグネット式(ASIN B0GT3JHJD3)は、対応を「新型 スイフト ZC系 ZD系 タイプ ZCDDS ZCEDS ZDDDS ZDEDS」と表示している。重量72gで、使用時の約2%まで小さく畳めることを日本一小さく軽いとして UA 日本記録認定で達成したと表示。生地は30D極細糸の高密度遮光生地で、紫外線と日差しを99%遮断と表示。サンバイザーに磁石ベルトを装着してネオジム磁石で留めるため、傘式と違って柄や骨がダッシュボードや内装に当たらない。形状記憶フレームを芯にして巻き取るだけで収まり、広げると自動で復元する。着脱の速さと畳んだときの小ささを取るならこちら。
趣味職人 サンシェード 新型スイフト ZC系 ZD系 タイプ ZCDDS ZCEDS ZDDDS ZDEDS 車用フロントガラス マグネット式
どちらも上端の機器を避ける造りだが、フロントガラス上部にはルームミラーのほか、運転支援用の機器やドライブレコーダーが並ぶことがある。現行スイフトはミリ波レーダーと単眼カメラを組み合せたデュアルセンサーブレーキサポートIIを採用しており、設置位置はメーカー公式ページに記載がないため断定できない。ドライブレコーダーを後付けしているなら、取り付け位置と製品の切り欠き形状が合うかを装着前に見ておく。
車外から掛けるタイプ
商品ページの仕様表示によると、LOXHGP のフロントガラスカバー(ASIN B0GSVSRF11)は「新型 スズキスイフト 5代目 全グレード対応(2023.12〜現行)」で、車外からガラス全体を覆い、熱がガラスを透過する前に反射させると説明している。磁石を一切使わない設計で、裏面は高密度の起毛素材とし、着脱時の摩擦から塗装を守るとしている。固定は両サイドの耳をドアに挟む方式に、バックミラー固定用ストラップとホイール等への防風ベルトを併用する。炎天下で高温になるワイパーゴムの変形・劣化を防ぐ点と、外部からの視線を遮る点にも触れている。
引き換えに手間は増える。外へ出ての着脱に加え、雨や夜露で濡れた状態では畳んで車内に持ち込みにくく、ドアに挟む部分に砂や小石を噛むと塗装やゴムを傷めうる。強風が予想される日や、車を離れる時間が長い日は室内側のほうが扱いやすい。
LOXHGP 新型スイフト 5代目 専用 サンシェード フロントガラスカバー 外側取付 磁石不使用 裏起毛
前席の横まで覆いたいとき
商品ページの仕様表示によると、趣味職人のサイドシェード(ASIN B0F9W7GW7Z)は適合車種を「スイフト ZCDDS系 ZCEDS系 ZDDDS系 ZDEDS系 XG ハイブリッドMX ハイブリッドMZ」とし、内容は運転席ガラス面1枚・助手席ガラス面1枚・吸盤2個。仕様欄に「本製品は運転席・助手席の2枚セットになりますので傘式シェードは含まれておりません」と明記されているとおり、フロント用とは別に足す製品だ。装着時はアルミ面を外側にする指示があり、黒い面を外側にすると黒フィルムが溶けて剥離すると注意書きがある。休憩や仮眠で中を見えにくくしたいときにも使える。
趣味職人 サイドシェード 新型スイフト ZCDDS系 ZCEDS系 ZDDDS系 ZDEDS系 運転席・助手席2枚セット
買う前に自分の車で見ておくこと
ガラスの遮熱装備はグレード注記つき
スズキ公式サイトの快適装備の説明では、フロントドアの「プレミアムUV&IRカットガラス」(HYBRID MZ のグレード注記つき)と、フロントガラスの「IRカット機能付フロントガラス」が挙げられ、「強い日射しなどから肌を守り、車内の温度上昇や不快感をやわらげます」と説明されている。ZCDDS は XG に当たる型式なので、注記つきで紹介される装備が自分の車にも付いているとは限らない。グレード別の装備一覧は画像形式の PDF で公開されており装備の有無を読み取れなかったため、XG でのガラス仕様はここでは断定しない。自分の車の装備は取扱説明書の装備一覧、購入時の見積書・注文書、販売店への確認で調べるのが早い。
確認は4手順で済む
- 車検証の「型式」欄が ZCDDS(または ZCEDS・ZDDDS・ZDEDS)であることを確かめる
- 商品ページの適合表記に「5代目」「2023.12〜現行」など現行世代を限定する記述があるかを見る
- 仕様欄まで下りて「汎用品です」の但し書きが無いかを確かめる
- フロント用かサイド用か、セット内容に何が含まれるかを商品内容の欄で確認する
よくある質問
サンシェードは意味がないと言われるが実際はどうか
車内の空気を涼しく保つ道具として期待すると外れる。JAF のテストでも装着車の車内は最高50℃まで上がっている。それでもダッシュボードのような直射が当たる面と車内全体とでは効き方が違い、内装の日焼けや、乗り込んだ直後にハンドルへ触れないほど熱い状態を減らす用途では働く。何のために買うかを決めてから選ぶ製品だ。
ZC13S用やZC33S用と書かれた製品は ZCDDS に使えるのか
商品名に型式が並記されているだけでは、現行世代への適合は確認できない。使える・使えないをこの記事で断定はできないので、仕様欄に現行世代を限定する記述があるかどうかで切り分ける。並記されている記号のうち ZCDDS だけが現行の型式一覧にある、という状態はよく起きる。
汎用サイズで代用できるのか
汎用品と断っている製品は、特定のガラス形状に合わせて設計されていない。上端の機器を避ける切り欠きの位置や、密着に必要な形が自分の車に合うかは製品ごとに違う。代用するなら、サイズ表示と自車のガラス形状を自分で突き合わせる前提になる。
付けたまま走ってよいのか
道路運送車両の保安基準第29条第3項は、前面ガラスと側面ガラスについて、運転者の視野を妨げないものとして、ひずみや可視光線の透過率等に関し告示で定める基準に適合しなければならないと定めている。続く第4項は、窓ガラスに装着・貼付できるものとして、整備命令標章・臨時検査合格標章・検査標章・保安基準適合標章・自動車損害賠償保障法に基づく保険標章等・道路交通法第63条第4項の標章・告示で定めるもの・国土交通大臣または地方運輸局長が指定したものを限定して列挙している。サンシェードは駐車中に使う用品であり、走り出す前に外して使う。
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まとめ
- フロントだけで足りるなら室内の傘式かマグネット式、ガラスの外側から覆いたいなら車外カバー、前席の横も塞ぐならサイド用を足す
- 内装に骨や柄を当てたくない、または着脱を短く済ませたいならマグネット式、ガラス面へ広く密着させたいなら傘式
- 買う直前に見るのは、車検証の型式欄と、商品ページ仕様欄の但し書きの2点
- 温度は下げきれない前提で、直射が当たる面の保護として選ぶ
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