更新日:2026年3月
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結論:異音の原因は部位と音の種類で8割絞り込める
プリウス60系(MXWH60/MXWH61/MXWH65・ZVW60/ZVW65)は2023年1月に登場した6代目プリウスです。走行中に聞こえる異音の原因は、発生部位と音の種類で大きく異なります。「コトコト音なら足回りのブッシュ劣化が疑い筆頭」「キーキー音ならブレーキパッドの摩耗」というように、音のパターンと発生状況を照合すると原因を絞り込みやすくなります。この記事では部位別に「音の種類 → 原因 → 修理費用目安」を整理します。
足回りの異音(コトコト・ガタガタ)— 最多報告カテゴリ
60系プリウスオーナーからの異音報告で最も件数が多いのが足回りです。段差や凹凸路面を通過するたびに「コトコト」「ポコポコ」「ガタガタ」といった音が聞こえる場合、サスペンション周りの部品劣化が原因として疑われます。
スタビライザーリンク・ブッシュの劣化
段差通過時の「コトコト」は、スタビライザーリンクまたはブッシュの劣化が原因として挙がる頻度が高いです。スタビライザーリンクに使用されているゴムブッシュは、本体より先にグリスが抜けて摩耗します。走行距離の目安は5万〜10万kmで点検対象となります。
修理費用の実績値は、部品代+工賃で15,000〜20,000円程度(税込)です。左右同時交換を勧められるケースが多く、20,000〜35,000円(税込)になる場合もあります。
アッパーサポートとショックアブソーバーの摩耗
段差を越えた直後に「ポコポコ」という音が運転席側前方から聞こえる場合は、アッパーサポートのベアリング摩耗が疑われます。60系でも右側アッパーサポートとショックを交換したが改善しなかった事例が報告されており、複数箇所の複合症状であるケースもあります。
費用目安は以下の通りです。
| 部品 | 費用目安(税込) |
|---|---|
| アッパーサポート(左右) | 20,000〜40,000円 |
| ショックアブソーバー(1本) | 30,000〜80,000円 |
| 左右4本フル交換 | 100,000〜200,000円 |
同じプリウス系の消耗品については、プリウス50系のエンジンオイルおすすめでも定期交換のタイミングを整理しています。足回りの点検と合わせて消耗品の状態を確認しておくと効率的です。
ブレーキ系の異音(キーキー・ゴリゴリ)— 安全直結
ブレーキからの異音は、他の部位と比較して安全性に直結します。「走行を続けてもよいか」の判断が必要です。
ウェアインジケーターによる摩耗警告音
ブレーキを踏んだ際の「キーキー」という金属音は、ブレーキパッドに取り付けられたウェアインジケーター(摩耗センサー)がローターに接触している状態を示します。パッドの残量が2mm以下に達した時点でインジケーターが接触し、警告音が鳴ります。
この段階での対応が最もコスト低です。交換費用の目安は前後で10,000〜30,000円(税込)です。放置すると金属片がローター表面を削り、ローター交換まで発展します。
プリウス固有:ローター錆と回生ブレーキの関係
60系プリウスでは、駐車後の朝一番に「グーグー」「ゴリゴリ」という音が出ることがあります。これは回生ブレーキ(モーターで減速するシステム)との関係に起因します。
回生ブレーキが主体となる60系では、油圧ブレーキ(ブレーキパッドとローターが摩擦で制動する通常のブレーキ)の作動頻度が低くなります。ローター表面が使われないことで酸化し、表面に錆が発生しやすい状況です。朝一番の錆剥離音は走行で消えるため正常範囲ですが、錆が慢性化すると表面が荒れてブレーキ性能に影響します。
ローター交換費用の目安は前後で30,000〜60,000円(税込)です。パッドとセット交換で割安になる場合があります。
ブレーキ系の異音は最優先で点検してください。
プリウスのエンジン周りも定期点検の対象です。エンジンオイルや点火系の状態は異音の予防に直結します。プリウス30系 NGKプラグ交換では、プラグ交換の目安と手順を整理しています。
ダッシュボード(インパネ)のビビり音 — 60系で多発
60系プリウスのオーナーレポートで特に件数が多いのが、ダッシュボード周辺からのビビり音です。荒れた路面を走行すると「ビリビリ」「ビビビ」という共鳴音が室内に響くケースが報告されています。
発生箇所の特定
60系での報告を見ると、メーター右側付近とエアコン吹出口の周辺から発生するケースが多いです。原因は内装の樹脂パーツ同士の接触や、隙間への空気の流入による共鳴です。
DIYで対処する場合は、異音箇所にフェルトやスポンジテープを挟み込む方法が有効です。材料費は1,000〜3,000円程度で、みんカラでも対策報告が複数あります。
ただし、作業に慣れていない場合は内装パネルを傷める可能性があります。ディーラーや整備工場に依頼する場合の工賃目安は5,000〜20,000円(税込)です。
エアコン作動時のビビり音
エアコン使用時のみビビり音が出る場合は、ブロワーモーターの振動が原因として疑われます。ブロワーに異物が混入しているケースや、マウントゴムの劣化が原因となることがあります。整備工場での点検が必要です。
ハイブリッド系の異音(ウィーン・キーン)— 正常範囲が多い
ハイブリッド車のプリウスでは、エンジン車にはない「ウィーン」「キーン」「ブーン」といった電気系の音が発生します。その大部分は正常動作の範囲内です。
正常範囲のウィーン音
停車中または低速走行中に聞こえる「ウィーン」音の多くは、電動エアコンコンプレッサーの作動音です。通常のエンジン車ではエアコンコンプレッサーはエンジンで駆動しますが、プリウスでは電動モーターで駆動します。停車中でもエアコンを使えるメリットがある一方、エンジン音がない環境でコンプレッサー音が聞こえやすくなります。
また、インバーターを冷却するウォーターポンプの「ブーン」という音も正常動作です。60系は50系と比較してEV発進頻度が低く、エンジン始動が早いため、HEVシステムの作動音に気づきやすい設計傾向があります。
異常なウィーン音(要点検)
通常より明らかに大きい音・高周波のキーン音・走行中に変化する異音が出ている場合は、インバーターやハイブリッドシステムの冷却系異常の可能性があります。
数値で見ると、インバーター交換は最大50〜100万円級の修理費になります。早期に点検を受けることで、冷却ホース交換など数万円で済む修理に抑えられるケースがあります。異常を感じたらディーラーへの持ち込みが必要です。
ロードノイズ(ゴー・ザー)— EV走行時に際立つ
60系の構造的背景
ハイブリッド車全般の特性として、EV走行中はエンジン音がないため、タイヤと路面の摩擦音(ロードノイズ)が直接耳に届きます。60系プリウスでは軽量化が図られており、遮音材が簡略化されている部分もあります。
高速走行時の「ゴー」という音の主な原因はタイヤです。タイヤの偏摩耗・ショルダー部の摩耗が進むと、ロードノイズが増大します。
数値根拠のある対策
タイヤハウスデッドニングの効果について、施工店の実測値では-5〜-10dB程度の低減が報告されています。dBは対数スケールのため、-5dBで音量が約3割減る数値です。
対策の選択肢を費用帯で整理します。
| 対策 | 費用目安(税込) | 効果 |
|---|---|---|
| 静音計画(エーモン等の吸音シート) | 5,000〜15,000円 | 軽度〜中度 |
| タイヤハウスデッドニング(DIY) | 10,000〜30,000円 | 中度 |
| タイヤハウスデッドニング(施工) | 30,000〜80,000円 | 中〜高度 |
| 静音タイヤへの交換 | タイヤ代+工賃 | 根本的改善 |
プリウス系の冬用タイヤについては、プリウス30系 スタッドレスタイヤでも選び方を解説しています。タイヤ交換時には静音性能の数値(ラベリング制度の転がり抵抗等級と濡れた路面でのグリップ等級)も参照してください。
Q1. 段差を越えるたびにコトコト音がする。放置してよい?
足回りのスタビライザーリンクやブッシュの劣化が疑われます。走行に支障がないように見えても、スタビライザーリンク破断に至ると車の左右バランスが急変します。症状が続く場合は2週間以内に整備工場で点検を受けることを勧めます。費用目安は15,000〜20,000円です。
Q2. ブレーキのキーキー音が毎回出る。どれくらい急いで直す必要がある?
ウェアインジケーターが鳴っている状態なら、ブレーキパッドの残量が2mm以下です。放置するとローターも損傷し、修理費が30,000〜60,000円以上に跳ね上がります。1〜2週間以内に整備工場またはディーラーへ持ち込んでください。
Q3. 停車中に「ウィーン」と鳴る。故障?
電動エアコンコンプレッサーまたはインバーター冷却ポンプの作動音で、正常なケースがほとんどです。ただし、音量が急に大きくなった・走行中に変化する・異臭を伴うという場合は別の問題です。まずはディーラーへ相談してください。
Q4. 高速走行中にゴーという音がうるさい。原因は?
タイヤのロードノイズが主原因です。60系はEV走行中にエンジン音がないため、ロードノイズが直接聞こえます。タイヤの偏摩耗・残り溝の確認を先に行ってください。溝が十分ある場合は、タイヤハウスデッドニングで5,000〜30,000円程度から対策できます。

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