更新日:2026年3月
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結論:60系プリウスのドラレコ取り付けは電源取り出し方法の選択がカギ
60系プリウスへのドライブレコーダー取り付けで、オーナーが最初に迷うのは「どこから電源を取るか」という点です。
グローブボックス裏に13ピンオプションカプラーが設置されています。加工なしでACC電源を確保できる点が60系の特徴です。ヒューズボックスからの電源取り出しと比較した結果、作業の手軽さではオプションカプラーが優位です。ただし駐車監視機能(常時録画)が必要な場合は異なります。別途ハードワイヤリングキットを用いてヒューズボックスから電源を引くルートが適合します。
本記事では型式別の適合確認から解説します。電源方法の選択、Aピラー配線処理、前後2カメラのリアゲート配線まで、60系プリウスへの取り付け工程を順序立てて説明します。
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プリウス60系への取り付け前に確認すること
取り付け作業を始める前に、型式の確認と車検規定の把握が必要です。これらを見落とすと機器が車検不合格になるリスクがあります。
対応型式の確認
60系プリウスは以下の4型式が対象です。
| 型式 | パワートレイン | 備考 |
|---|---|---|
| ZVW60 | ハイブリッド(2WD) | E-Four非設定 |
| MXWH60 | プラグインハイブリッド(2WD) | PHEVモデル |
| MXWH61 | プラグインハイブリッド(E-Four) | 4WD |
| MXWH65 | プラグインハイブリッド(E-Four) | 上位グレード |
2023年1月以降の新型モデルです。50系(ZVW50/ZVW51)とはグローブボックス内の配線構成が異なります。型式が異なると手順も変わるため、作業前に型式をご確認ください。50系向けの手順をそのまま流用すると、オプションカプラーの位置が合いません。
取り付け位置の車検規定
ドライブレコーダーの設置位置は道路運送車両の保安基準により規定されています。フロントカメラはフロントガラス上部20%以内の範囲に設置する必要があります。ワイパー払拭範囲外への設置は規定上は可能ですが、映像品質の低下を招くため実用的ではありません。
60系プリウスにはトヨタセーフティセンス(TSS)のカメラ・センサーがフロントガラス上部に設置されています。その周辺(左右5cm以内)にドライブレコーダーを設置するとTSS誤作動の原因になります。取り付け位置はTSSカメラから水平方向に十分な距離を確保した助手席側が適切です。
必要な工具・用品
| 用品 | 用途 |
|---|---|
| 内張りはがし(プラスチック製) | Aピラー・グローブボックス取り外し |
| ラジオペンチ | ヒューズの抜き差し |
| 電工ペンチ | ヒューズ電源の接続(ヒューズ電源を使う場合) |
| 配線通し(スチールワイヤー) | Aピラー内への配線挿入 |
| マスキングテープ | 作業中の内張り保護 |
| パーツクリーナー | 蛇腹ゴム内の配線通し時の潤滑 |
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電源の取り出し方法:2つの選択肢を比較
60系プリウスでの電源取り出しは「オプションカプラー」と「ヒューズボックス」の2方法があります。どちらを選ぶかは使用用途によって異なります。
オプションカプラーから取る方法(通常録画向け)
グローブボックスを取り外すと、13ピンのオプションカプラー(コネクタ)がテープで固定されています。ACC電源と常時電源の両方が用意されており、専用の接続コネクタで加工なしに電源を取り出せます。
メリット
- 既存の配線を切断・加工する必要がない
- グローブボックスを外すだけで作業できる(最短30分)
- カプラー取り外しで元の状態に戻せる
デメリットとして、オプションカプラーの常時電源ラインは電流容量が限られています。高消費電力の機器や、駐車監視を長時間行う用途には向きません。また純正オプション品(通信機器等)が接続済みの場合、干渉リスクがあります。
グローブボックスの取り外し手順は以下の通りです。
- グローブボックスの左右両端を手前に押しながら下に引くと、ダンパーから外れます
- ボックス内の2本の止めネジ(T20トルクス)を取り外します
- グローブボックス全体を引き抜くとオプションカプラーが現れます
- テープを剥がしてコネクタに専用アダプターを接続します
ヒューズボックスから取る方法(駐車監視向け)
助手席足元のパネル下部(グローブボックス下)を外すと、ヒューズボックスの蓋にアクセスできます。ヒューズ電源(エーモン製等)を使って常時電源・ACC電源を確保します。
メリット
- 駐車監視用の常時電源を安定して供給できる
- ハードワイヤリングキットと組み合わせることで長時間駐車録画が可能
- 電流容量が大きいヒューズを選択できる
デメリットとして、ヒューズの種類と電流容量の把握が必要です。誤ったヒューズを使用すると他の電装系に影響します。コスパの観点では、エーモン製ヒューズ電源(500〜1,000円程度・税込)と検電テスターを用意するとスムーズです。
取り出しに適したヒューズは「RADIO」「ACC」の表記があるものです。抜いたヒューズをヒューズ電源に差し込みます。元のソケットに戻す形で接続します。
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トヨタ車のドラレコ取り付け経験が豊富な方には、シエンタ ドライブレコーダー取り付け手順も参考になります。電源取り出しの基本的な考え方は共通しています。
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フロントカメラの取り付け手順
電源方法が決まったら、カメラ本体の取り付けと配線処理に進みます。60系プリウスのAピラー取り外しは他のトヨタ車と共通の工程です。内張りはがしがあれば初心者でも対応できます。
Step 1:カメラの取り付け位置を決める
フロントガラス上部の助手席側、TSSカメラから水平15cm以上の距離をとった位置にマスキングテープで仮固定します。エンジン始動状態で映像を確認します。死角がないことを確かめてから両面テープで本固定します。
取り付け位置の確認ポイントは3つです。
- ガラス上部20%以内に収まっているか
- TSSカメラ・センサーと干渉していないか
- ワイパー払拭範囲内に映像の中心が来ているか
Step 2:配線をAピラーへ通す
フロントガラスの縁(ヘッドライナー端)とウェザーストリップの間にケーブルを押し込みます。助手席側のAピラーへ向けて配線を沿わせます。
Aピラーの内張り(トリム)取り外し手順は以下の通りです。
- Aピラー上部のウェザーストリップを引っ張って外します
- Aピラートリム上端の爪を内張りはがしで浮かせます
- トリムを手前に引くと4〜5箇所のクリップが順次外れます
- 下端を引き抜いてトリムを完全に外します
Aピラートリム内部にケーブルを沿わせます。トリムを戻してクリップを押し込み固定します。ケーブルの余長はグローブボックス内に収めます。
Step 3:電源に接続する
電源接続は確保した電源線に、ドライブレコーダー付属の電源ケーブルを接続します。アース線は車体の金属部分(ボルトで固定されている箇所)に接続します。グローブボックス内に適切なアース取り出しポイントがあります。
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前後2カメラの配線ルート
リアカメラを追加する場合、天井裏(ルーフライニング)を通して配線を隠す工程が加わります。フロントのみと比べて作業時間は倍以上かかります。
Step 1:フロントから天井裏へ
フロントカメラ付近から配線を天井ライニングの端に差し込みます。ヘッドライナー(天井内張り)はクリップで固定されています。内張りはがしを使って少し浮かせ、配線を押し込んでいきます。配線は助手席側のルーフ端に沿わせて後方へ通します。
配線の通し方は2つの考え方があります。
- ルーフライニング端ルート:ヘッドライナーと車体の隙間を通す。内張りを剥がす必要が少なく、比較的短時間で作業できます
- ピラー経由ルート:Bピラー・Cピラーの内張りを外して配線を通す。仕上がりが美しい一方、工程が増えます
Step 2:リアピラーへの配線
リアクォーターパネル(Cピラー周辺の内張り)の隙間に配線を沿わせます。下方へ通しながらリアゲート付近まで持ってきます。
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コーロラクロスのドラレコ取り付けではピラー経由の配線処理を詳述しています。ピラー取り外しの参考になります。
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Step 3:リアゲートの蛇腹処理
フロントからリアゲートまで配線を引いたら次の工程です。車体とリアゲートをつなぐ蛇腹ゴム(フレキシブルチューブ)の中に配線を通します。
蛇腹内への通し方の手順は以下の通りです。
- 蛇腹ゴムを車体側とゲート側でそれぞれ引き抜いて外します
- 既存の配線を確認し、通す空き容量があるか確かめます
- パーツクリーナーを蛇腹内に吹き込んで潤滑させます
- スチールワイヤーを先導させながらケーブルを通します
- 蛇腹を元の位置に戻して固定します
蛇腹内はスペースが限られています。できるだけ細いケーブルのドライブレコーダーを選ぶと通しやすくなります。
リアカメラはリアゲートの内張りを剥がします。ガラス上部の適切な位置に両面テープで固定します。取り付け後は手でカメラを動かして角度を調整します。
購入前に確認すべき注意点
以下に該当する場合は、作業方針を変更することを考慮してください。
- DIY経験がまったくない方 — Aピラー取り外しでクリップを折るリスクがあります。カー用品店への依頼(工賃5,000〜15,000円・税込)も検討に値します
- デジタルインナーミラー型をご希望の方 — アルパインから60系専用設計のデジタルミラー型ドラレコが発売されています。専用キットで内張り加工なしで取り付けられます
- PHEV(MXWH60/61/65)のオーナー — 駐車監視の常時録画は控えめな設定が望ましいです。電圧カット設定のある機種を選ぶとリスクを抑えられます
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取り付け後の確認事項
取り付けが完了したら、以下の5点を順番で動作確認します。
- エンジンを始動してドライブレコーダーが起動するか確認します
- フロント・リア両方の映像が正常に映っているか確認します
- 録画ファイルがmicroSDカードに記録されているか確認します
- Aピラーやグローブボックスの取り付け部にガタがないか確認します
- 走行中に配線が動いて異音が発生しないか確認します
電源が入らない場合、アース不良がカギになることが多いです。アース接続ポイントを見直すと解決するケースが大半です。
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よくある質問
Q1. 駐車監視モード(駐車録画)の電源はどうすればいい?
ACC電源のみでは、駐車中の録画はできません。常時電源をヒューズボックスから引き、ハードワイヤリングキット(別売)経由で接続することで駐車監視モードが利用できます。長時間の駐車録画はバッテリーへの負荷が増えます。電圧カット機能付きのキットを選ぶと安心です。
Q2. ハイブリッド車(60系プリウス)でバッテリー上がりのリスクは?
通常の走行録画のみであればバッテリー上がりのリスクは低いです。駐車監視モードを有効にする場合、「電圧監視モード」を選択します。バッテリー電圧が11.5V以下になった際に自動的に録画を停止する設定にしておくことで、リスクを大幅に低減できます。
Q3. 前後2カメラと1カメラ、どちらを選ぶべきか?
後方からの追突事故の証拠記録という観点では、前後2カメラの方が優位です。判断が難しい場合は、後日リアカメラを追加できる製品(別売リアカメラ対応モデル)を選ぶ方法もあります。その場合は初回取り付け時にリアへの配線だけ先に通しておくと後の追加作業が格段に楽になります。
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まとめ
60系プリウスへのドライブレコーダー取り付けは、電源の取り出し方法の選択が作業全体を左右します。
- 通常録画のみ → オプションカプラー経由(ACC電源)が最短ルート
- 駐車監視も使用 → ヒューズボックスからの常時電源+ハードワイヤリングキット
- 前後2カメラ → 天井裏のルーフライニング配線と蛇腹処理が追加工程
Aピラーや天井ライニングの取り外しに不安がある場合は、専門店への依頼も現実的な選択肢です。工賃と作業時間を比較した結果、依頼が合理的なケースも多くあります。
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